ワケアリ無気力くんが甘いです



『え?ベンキョー?僕が教えるの?そりゃ……もちおっけーよーんっ』


その後、勉強を教えて欲しいと頼めば、快く引き受けてくれた藤田くん。
テスト前の1週間、放課後の勉強会が教室で開かれることになった。



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常に成績トップ3君臨する藤田くんと『俺も』という先崎くんをまじえて、放課後4人での勉強会開始──

机を4つ合わせて、主にかんちゃん専属の先生になる藤田くんは隣同士。
だから私と先崎くんが隣同士となった。


「んで、志賀ちゃんは何がわからない系なの?」
「んーとそうだなぁ、主に5教科まんべんなく……理数に偏り気味、系?」
「あらぁ」


素直に全部っぽい感じで言うかんちゃんだけど、5教科と言われるとは思ってなかったのか、藤田くん多分……素で驚いてる。


「こ、根気強くがんばりますんで、宜しくお願いします!藤田せんせ」
「まぁ僕が教えれば、赤点はとらないでしょ。うんうん、がんばろーね!」