ワケアリ無気力くんが甘いです


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放課後──昇降口まで行ったのに、あることを思い出し、先生に見つからないよう廊下を走り戻っている。


教室に入り、自身の机からプリントを取り出し鞄へ。


「……ふぅ」


危ない危ないっ忘れるとこだった……良かった気付いて。この課題忘れたら、明日先生に怒られる流れだったよ……忘れ物すると、先生怖いから。


「これで大丈夫」


早々に誰もいない教室を出ようと小走りにドアを開けた途端、目の前に先崎くんがいて──


「あ」
「先崎くんっ」


両手にはカゴいっぱいの本が入っていた。
そう言えば、先崎くんは図書委員だったっけ。


「委員会の仕事?」
「うん、破れとか汚れを補修した本を戻しに」


細身の見た目とは裏腹に、すごく平気そうにカゴ2つを持っている。


「……ひとりで?」
「同じ人、今日休みだから」


あ、そうだ今日休みだった子も図書委員だった。
その日に限って、なかなかの量の仕事だなんて……


「黒羽さんは、帰ったんじゃなかったの?」
「私は出された課題のプリント忘れて取りに」
「あぁ。あの先生忘れ物にうるさいし。良かったね気付いて。……それじゃ、俺は図書室行くから気を付けて」
「あ、うん」