ワケアリ無気力くんが甘いです



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昼休み、かんちゃんと机を合わせてお弁当をひろげた。
食べることが大好きなかんちゃんのお弁当は私より大きめで。


「唐揚げおいしっ」


美味しいそうに食べるから、私は唐揚げ食べてないのに嬉しくなる。
何を食べていても、おいしいって好き嫌いなく食べるところ。かんちゃんの良さの一つだって思う。


「……春巻きの匂いするー誰だろ」
「よく分かるね」


同じように教室内でお弁当をひろげている面々の誰かに春巻きがあるのか。


「こりゃ豚カツの香りもしますな……」
「ははっ、香りだけでも堪能出来るね」


と話しながらも、他の女子生徒たちの会話が耳に入ってくる。


『てかさ、うちのクラス割りと高めじゃない?』
『何が?』
『顔面偏差値っ!サッカー部に、野球部のイケメンもいるしさ。確か副部長だっけ』
『わかる!あとー……あ、優麗くんもじゃない?』


ぴくり、反応し箸を動かしながら耳をすませる。


『それもわかるわ。たださ全然喋らないのが勿体ないんだよねぇ』
『喋らないってか、いつもマスクじゃん?素顔丸々見たことないんだけど』
『あーそうかも、昼休みどっか行っちゃうしね』