すべてはあの花のために❽




 一歩外へ出てしまったら

 そこには自分の居場所なんてなかった



 ただ唯一はじめから


 自分を『自分』とわかってくれた

 自分が『自分』としていられた


 あいつの隣が

 自分の居場所だった





 モノクロの世界だって 嫌いじゃない

 いや どうだってよかった


 自分のことを『自分』だと

 わかってくれる誰かがいるだけで



 オレは十分だった