「お前写真とか好きなん?」
「好きというのは烏滸がましいけど、綺麗なものを見るといいなって思――」
文化祭二日目。葵はチカゼと二人で音楽室に飾られている写真を見ていた。
「(――え。……どう、して……)」
その時、二つの写真を目にして固まってしまった。
「(どうして、お父さんとお母さんの写真が……)」
葵の本当の両親が、それぞれ別の男性と女性と寄り添いながら、自分とは違う子どもと一緒に、嬉しそうに楽しそうに写っている写真が何故か飾られていた。
「(……わたしへの当て付けのつもり?)」
自分がいなくなってからの二人は、こんなにも幸せそうに笑っているぞと。
「(もしかして、二人も人質に取っているって。遠回しに言ってきてる……?)」
そうだとしたら、たとえ自分を捨てた両親だとしても二人のおかげでこうして自分は今、みんなと一緒に過ごせているんだ。
「(守って、やろうじゃんか)」
ぐっと手に力を入れ、魔法少女の衣装を身に纏った葵は、カーテンをシャアッと勢いよく開けたのだった。



