すべてはあの花のために❽


 ――だだだだだだだだーっ!!


「――!?!?」


 え?! 何!?
 ものすごい勢いで何かこっちに走ってきてるんだけど!?


 ずべ――んっ!!


「………………」


 と思ったら、ものすごい勢いでこけた。地面に穴を掘りながら。
 砂煙とともに現れた謎の物体は、結構な勢いでこけた位置からだいぶ離れたところで止まった。


「……なにかな。うちゅうじん? ……! だったらいろいろ質問しないと!」


 こじれてた。それはもうだいぶ。トーマの見方の変わり方と相まって、おかしな方向に行きかけてた。
 興味津々なオレは、謎の物体が止まったところまで、行こうと思ったけど。バレたらいけないと思って、少し距離を置いて離れたところから見ることにした。


「……あ」


 砂煙から現れたのは、トーマの写真に写っていたあの少女だと、そう思った。


「え。大変。絶対大けがしてる」


 急いで誰かを呼びに行こうと思ったけど、むっくり少女が起き上がった。


「……けがは、してるだろうな。あれだけ派手にこけると……」


 でも起き上がったし、取り敢えずは大丈夫かな? と思った。


「……いやでも。顔、なくなってるんじゃないの……?」


 のっぺらぼうみたいになってるかも。
 そう思って、カメラのズームを使ってちょっと覗いてみることにした。