それからみんなは奇跡的に目を覚まし、生徒会室へ入ってきた。
「え。お、おい。どうしたんだよ、こいつ」
「オウリが思いっきり開けたドアで頭打って気絶中」
「そうそう。まさかそこにいると思わなかったんだもん。やっちゃったー」
オウリはみんなに襟を掴み上げられたが、「それそれそ~れ!」と、投げ飛ばしていた。
「い、いてて……。……アオイちゃん生きてる? 俺が人工呼吸を」
「カナキモい。下がって。こいつに近寄るな」
「えー……。そこまで言わなくても……」
キサがヒナタの横に座って、耳打ちしてくる。
「あっちゃんと話せた? 会話成立した?」
「(……あれ? 思ったけど、みんなからなんて言われたか聞いただけで、あとは謝って、名前呼んで……いやいや、それはいいとして。会話という会話、してなくない?)」
眉間に皺を寄せているヒナタに、キサは「ダメだったのか」と続ける。
「(どうなんだろう。オレ的にはこいつが応えてくれただけで嬉しいけど……)あれだったらこいつに聞いて? オレよくわかんない」
「へ?」
そうこうしているうちに、自分の腕の中でもぞもぞと葵が動き出した。
「……あ、れ……? ここは……」
「あ。起きた? ねえ大丈夫?」
「あっちゃん? しっかり? 頭痛いね。よしよし」
「あれ? キサちゃん? わたし、なんで床の上に倒れてるんだ……?」
「(……床、ね……)」
「え? あ、あっちゃん?」
葵はヒナタなんか知らん振り。
「あれ? オウリくん? どうしたの? そんなにボロボロ……。ていうか! みんなも汚れてるじゃん! 何があったんだ!?」
葵はキサの服を叩きながら起き上がる。
「はあ。……あおいさん? そろそろ」
「あ。そっか。もうそんな時間か」
葵は、少しずつ学校に置いていた勉強道具等を持って帰っていたので、今日は普通に鞄だけだ。
「もう行っちゃうの、アオイちゃん」
「うん。でも帰ってくるからね! それまでよろしく頼んだ!」
「待ってるよあーちゃん! おれも頑張る!」
「うん! わたしも頑張るね!」
「葵。また連絡する」
「はい。待ってますアキラくん」
「あおいチャン。超特急で帰ってきてね」
「おう! 頑張っちゃうぞー!」
「……葵。隣は空けておく」
「……!? ば、ばか! ……はは。でも、それはそれで楽しそうだけどね?」
葵の返事に、ツバサは「え……?!」とちょびっとだけ赤くなった。
「……アオイ」
「チカくん? みんなのこと頼んだよ? 常識人はきっと断トツ一番は君だから」
「わかってる。……お前も、早く帰ってこい」
「りょうかいっ!」



