すべてはあの花のために⑦


「いづもの。あっぢゃんだぁあぁああぁ~……」

「き、きさちゃん!?!?」


 キサに抱きつかれて、葵はツバサの方に倒れた。


「あっぢゃ~ん……」

「はいはいー? どうしたんだ~?」

「いや、俺押し潰されてるんだけど……」


 キサとツバサの間に挟まれている葵の顔は、すごく楽しそうに、嬉しそうに笑っていた。


「……葵」

「ん? なあに? ツバサくん」

「や。なんか、おかしいんだけどさ。……おかえりって、言いたくなった」

「!! ……うんっ。ただいま!」


 その葵の笑顔が久し振りに間近で見られたツバサは、キサを吹っ飛ばして葵を抱き締めた。


「いったーい! 翼! なにすんのっ!?」

「あーやっべ。マジ可愛い」

「……!?」


 久し振りの葵の赤面に、みんなも飛びかかってくる。


「つばさクン! あおいチャンに引っ付かないでよ!」

「つっくん! 覚悟~!」

「ぐはっ!!」


 オウリはツバサにだけ上手にクロスチョップを食らわした。


「あーちゃん大丈夫!? 肉食獣元オカマ野郎に変なことされてない!?」

「すごいネーミングだね。そのままだから否定できないけど」

「どういうことだよっ!?」


 元の生徒会の様子に戻って、みんなが嬉しそうに笑っている。


「アーオイちゃん」

「ん? なにカナデくん?」

「金曜のこと教えて? 俺らパニックだったから、交流会どころじゃなかったし。次会った時はちゃんと交流したいし」

「…………」

「え? アオイちゃん?」

「カナデくんが真面目なこと言ってる。……今日はエロ本が降ってくるかもしれない」

「そんなわけないでしょっ! ……いや、それだったらちょっと嬉しい気も」

「サイテー」

「ホント、カナさいてー」

「じゃあ、さっきツバサくんには言ったんだけど、みんなにもちゃんと言えるところまでは伝えるね! 不備があったら、レンくんフォローよろしくっ」

「……フォローでも何でもするので、いい加減九じょ、――バッキバキッ!! ……はいはい。私も言えるところまでならお話しますよ」

「やっぱ差別~」


 そんなこんなで今日の作業は中止。金曜日のことをツバサに言った通り、みんなに教えてあげた。