それからゆっくり、二人は立ち上がった。 「……あおいさん。そろそろ行きましょうか」 そう言って、アイは葵に手を伸ばす。 「うん。……迎えに来てくれて、ありがとう。それから。……お誕生日おめでとう。アイくん」 伸ばされた手の上に、葵はそっと手を重ねる。 そうしたら彼は泣きそうな顔をして、「ありがとうございます」と。そう言葉にした。 そしてゆっくりと立ち上がり、お互いの顔を見つめて笑い合った。 「「今日はよろしくお願いします」」 『――初めから、藍がお前の本当の婚約相手だ』