深夜0時。 コンコンと控えめにノックをする。 けれど、きっともう中からの返事がないことはわかっていた。 ガチャリと扉を開けると、そこにはとても綺麗な人がいた。 でも、その人の瞳に光はない。 どこか呆然としている綺麗な人の横に、そっとある箱を置いた。 そこに掛けられた【黒と灰】の意味が書かれた一枚のメッセージカードと、薄っぺらい紙切れとともに。