「(それだったら他に、この中でやってそうな男子いなくない? いたらごめんだけど)」
勘が外れた葵は、確実なキサに聞いてみることにした。
「じゃあキサちゃんは、キク先生といつやったの」
「な、なんであたしに聞くんだっ?!」
「こういう話聞くの、わたし大好物になったの」
「~~……っ。じ、じゃあ、あっちゃんにだけね……?」
葵は耳打ちで教えてもらった。
「……?」
そして、指を折って数える。
「……キサちゃん。相手はキク先生で間違いないですよね」
顔を真っ赤にして何度も頷くキサに、「へえ」と一発。
「なんだよ! 気になるだろっ!」
「あおいチャン教えて教えて!」
「おれにも~!」
「これは女同士の大事な話だから、男の君らには教えられないよ。……あと、見本にしない方がいいからさ」
「あっ。あっちゃん……!」
その頃キクは、ぶるっと悪寒を感じていたらしい。
安定のヒナタはずっとスマホでみんなの様子を撮っていたので、ちょっとあとでくれるか聞いてみることにしようと思った。
「それはそうとカナデくんさー」
「え。また俺に戻るの」
完全にカナデをロックオンしていたので、カナデはもう半分諦めていた。
「ユズちゃんとはって言ってたよね? ということはやっぱり、ファーストはもうお済みだと」
「――……!」
葵のニヤニヤ攻撃に、カナデは小っちゃくなってしまった▼
「やれやれ。いつファーストがお済みなのですかねえ」
「そうだな。ヘタレのカナはいつなんだー?」
「でもちかクンはあおいチャンでしょお?」
「おれもだけどね~!」
「おっ、オレの話は今どうでもいいだろうが!」
「あれ? もしかしてチカ、あっちゃんが初めてじゃなかったりする?」
「…………ど、どうだったかな~?」
まさかの事実発覚でみんな若干顔が引き攣っている。一人を除いて。



