急に葵の目が鋭くなる。
「わたしがオタクに投げられた時も、純情ぶら下げて心配してるのかと思いきや、結局胸触ってきたし」
「はあ!?」
初めて知ったみんなはもちろん驚いているが、ツバサは自分の出した声が響いてまた蹲った。
「次あるかどうかわからないんだから、どうせ触るならもっと触ればよかったのに」
「はあ?!?!」
またもやツバサは、自分で自分を攻撃した▼
「エロ担当ならちゃんとしてもらわないと。エロじゃなくてただのヘタレになってることに気づいてる? あ。でも、昨日は頑張ってキスできたみたいだし。ヘタレではなくなったのかな一応。オメデトー」
「……アオイ、ちゃん……」
みんなはキスしたことを知らなかったから「はあ?!」とまた声を上げていたけれど、やっぱりどこかおかしい葵にカナデが顔を険しくする。
「ん? あ、もしかして触りたい? しょうがないなー」
「あ、アオイちゃん! 何してるの!」
カナデの手首を掴んだ葵は、そのまま自分の胸に持って行こうとしていた。
「え? だって、触りたいんでしょう?」
「な、何言ってるの! そういうのはちゃんと段階を踏んでだねっ」
「すっ飛ばすような人に言われたくないんですけど」
「はっ!」
「はあ。しょうがないなあ」と、今度は浴衣の帯をしゅるしゅると解き、ブラのホックに手を伸ばし始める。
「あっちゃん! それはダメ!」
慌ててキサが止めに入り、安心したのか一気に葵から離れたカナデは、部屋の隅で真っ赤になった顔を両手で覆っていた。
「あ。女王様。どうもー」
「え? えっと、どうも……って、言ってる場合じゃないから! 早くブラちゃんと留めて! 浴衣もちゃんと着て! みんなが顔背けてくれてるから!」
「え。見たかったら見ればいいのに。減るもんじゃなし」
「減っちゃうから! あっちゃんの何かが減っちゃうから! あっちゃんただでさえ大きいんだからちゃんと隠さないと駄目でしょう!」
「何を仰っているんですか女王様。しっかりちゃっかり急成長したのはあなたの方じゃないですか。あのヘタレ変態教師も、たまには褒めてあげないと」
「あ、あっちゃん……!」
そんなことを言い出す葵は、キサの胸にピトって手を添える。
「……あれ。この間よりも大きくなってない? 見た目と感触からしてこれはきっとし――」
「やめなさーいっ!」
キサは口を塞ぎにかかったが、それを葵はひらりと躱す。



