どこか様子がおかしい様子に、みんなは戸惑いを隠せない。
「はあ。もう、使えないんだから。だったらそこの悪魔くんでいいや。買ってきて」
まさか葵がヒナタにそんなこと言うなんて思ってもみなかったので、みんなしてヒナタが放つオーラに震え上がった。
「へえ。そんなこと言うんだ」
本気でヒナタはプッツンしていた。いつもなら、葵もみんなと同じように震え上がっているだろうに。
「え? 昨日スリッパ履かしてあげたでしょう。ていうか、あなたシンデレラなの? そんな綺麗な顔してるし、オカマさんよりも女装似合うんじゃない? てかやってたりして! あはは!」
「……はあ?」
「ちょ、アンタ何言ってるの! ヒナタも! 今この子絶対おかしいだけだから落ち着きなさい!」
どこから持ってきたのか知らないが、ヒナタはロープを両手で持って葵の首を今にも絞めようとしてる。それをみんなが慌てて押さえ込んでいた。
「ちょっとオカマさん。邪魔しないでもらえます?」
「ね、ねえアンタ、大丈夫? おかしくなってるけど」
ツバサは何が原因だったのかわからないが、葵の肩をベッドに押さえ込んで、ウコンが悪いのか乳酸菌が悪いのか、はたまた炭酸が悪いのか考えていた。
「……というかあなた、本当に男?」
「え――……ッ!?!?」
みんなは驚いて目が点に。ヒナタも、自分よりもツバサの方が可哀想なことになってしまったので、ちょっとは落ち着いた様子だ。
かく言うツバサは、葵に急所を思いっきり蹴り上げられて悶絶していたのだけれど。
「……本当に男なんだ。そんな顔してること自体罪だよ。世の中の女の子に謝って。ちょっと、本気で土下座して」
以前蹴られたことのあるカナデは、慌ててツバサに駆け寄り彼の背中を摩ってあげていた。あの時とは比べものにならないほど容赦なく、葵が蹴り上げたと気づいたからだ。
「アオイちゃん! これはやり過ぎ! 俺の時よりも酷いじゃん!」
その発言で、みんなして『蹴られたんだ』と思っていることを、カナデだけは気づいてなかったのだけれど。
「そこの罪深いオカマが悪い」
「確かにこいつは美人だけどさ!」
「っていうかさあんた、よくも触ってくれたわね」
「え」



