すべてはあの花のために⑤


 帰りのバスでは、みんなでいろんな花の花言葉がどんなのだとか、今日行ったところのパンフレットを見ながら雑談をしてたけれど。今朝早かったから、やっぱりバスの中で爆睡。

 みんなの寝顔にふっと笑みを浮かべながら、朝キサからもらったペンダントをつんと突く。



「……これからどうぞ、よろしくお願いしますね?」


 みんなの眠りを妨げてしまわないように。ちいさくちいさく、そう声を掛けておいた。