「ふふ。外しちゃったら呪われそう」
「あはは! あたしもそう思う! ……でもあっちゃん、時々暗くなっちゃう時があるからさ? そんなのも吸い取ってくれちゃって、しかも運命の相手が現れる! なんていうこのペンダントを、あっちゃんにあげたかったんだ」
「ははっ。そっかそっか。これも沖縄のお土産?」
「内緒で買っちゃった。昨日渡そうと思ってたのに、すっかりとりもち事件と事故のせいで忘れてたよ」
「ん? 事故?」
「茜との事故ちゅーのこと」
「――!?」
「でも渡せてよかった」
そう言ってくれるキサは、心底嬉しそうにニコニコ笑っていた。
「実はそれ、自分の暗い気持ちを言葉にしてみると一番効果が高いんだって! 確かに言うとスッキリすることもあるだろうし、溜めちゃうあっちゃんにはぴったりかと思って!」
「……溜めちゃう、か……」
そういえば、以前にも同じようなことを言われたことがある。
あの電話以来話してないけど、その時も溜め込まずに話してくれって、そう言われたっけ。
「(溜め込み過ぎてわたしが壊れちゃったら元も子もないし。この子に頼ってみようかな……)」
葵は、つんとハートを突く。
「そのペンダントが、きっとあっちゃんのこと守ってくれるよ」
「うん。……なんでかわかんないけど、そんな気がする」
肌身離さず、自分の運命が変わるまでは絶対に外さないと、心に決めた。
「きっとあれだ。グイグイ来られた時に、このペンダントがいい対処を」
「いやあっちゃん。流石にそれは無理だわ」
「あ。やっぱり?」
「うん。それはあっちゃんにしか対処はできない」
「あちゃ~……」
どうやら即効性はないみたいだった。



