そしてあっという間に駅に到着。流れに乗って自分たちも夢の国へ向かった。始発だったためまだオープンしてなかったが、列に並んで二人の様子を窺います。
「あおいさんは絶叫系とか大丈夫?」
「あ。わたし、遊園地とかって来たことなくって」
「そうなんだ。だったら試しに乗ってみるのもいいかもね。好きかどうかわかったら、次に来た時も楽しいと思うよ」
「……はい。そう、ですね」
『はーい、こちらイエロー。どうやら向こうは『ちゃっかり次の予定も入れちゃおう作戦』を実行中のようです、どうぞー』
『む。それはダメだ。次は俺が葵と予定を――』
『あきクン、その下りもうやめておこうよ』
『れっど! 違うよ! ぐれーだよ!』
こちらの四人は、二人に近いところから報告してくれている。あとの四人はというと。
「あーもうっ! めっちゃ気になるっ!」
「だったら行けばいいじゃないのよ」
「行きたくても行けないんだよねー。可愛いなあ。流石あたしの弟1号!」
チカゼは気になってしょうがないけど、でも見るのは嫌みたい。ツバサは、もう見るのがつらいので報告で十分。離れて見つからないようにしていた。キサは、そんなチカゼとたまにツバサをいじって遊んでいましたが、ヒナタは……興味がないようで、ヘッドホンで音楽を聴いていました。
それから時間になりオープンした。二人は入り口でチケットを買っています。
『こちらぶるー! どうやらあーちゃんはまた学生証を忘れたようです! どうぞ!』
『どうやら男の方も忘れたようだ、グレーでした』
『いやいや。グレーそこで入れなくていいからー……』
『あ! 見失いそうです! こちらはれっど! 急ぎ追いかけますっ!』
報告を聞いた四人――否。三人は、コントでもしているのかと思ってしまった。
「にしてもあっちゃん忘れん坊さんだね~」
「修学旅行も忘れてきてたよな?」
「何やってんのよ、あの子は……」
中に入ったみんなは、つかず離れずのところで尾行を続けた。
「あおいさんっ」
「え?」
アイが葵に手を差し出す。
「今日はイブですし、人が多くて迷子になってはいけないので?」
「……ははっ。はい。ありがとうございます?」
『はいっこちられっど! 何嬉しそうに手繋いでるのおー!』
ほぼ感想ですが、状況だけははっきりわかったのでした。



