すべてはあの花のために⑤


「おー。頑張ってるかー」

「どうかな? 料理も届いてる?」


 ぽけーっと彼を見送っていたら、キクと理事長がやってきた。


「あ。理事長。料理の手配ありがとうございました。先程館内を覗きましたら、お店の方がスムーズに運んでくださっていました」

「それはよかった」

「え? もしもし?」

「あと、プレゼントひとクラス分も、ご用意していただきありがとうございました」

「全然いいよー」

「ちょっと、オレも入れろよ」

「理事長はあちらのボックスからカードを一枚引いてくださいね? カードの柄が一緒の人がこの館内のどこかにいるはずなので、その方と今日はプレゼントを交換して、ダンスを踊ってください」

「うん、わかったよー」

「オレの扱いもわかってきた」


 しょんぼりしているキクに、看板の角が直撃。


「痛っ!」

「あ。すみません。手ガ滑リマシタ」

「完全にわざとだろうがよ」

「別に、キク先生が何も手伝わずに、キサちゃんとクリスマスデートの約束を取り付けたことを根に持ってるわけじゃありません」

「お前もオレとデートしたかったのか?」

「いえキサちゃんの方で」

「葵ちゃん……」


 まあそんなこんなで、カードを取った二人も無事、館内へと入っていった。

 クリスマスパーティー開始まで、あと…………10分。