「やっぱり、わたしの仮面が剥がれかかってたのも、また改めて着けたのも知ってる。……どうして、知ってるのっ?」
それは、生徒会のみんなとキク、理事長しか知らないはずだった。
「……いや、もう一人。怪盗さんもだ……」
彼は何故か、葵のことを知っていた。
それから、体育祭と文化祭に現れた、あの男も。
ここの生徒ではなかったから、誰かこの学校に内通者がいるのかも……。
「そんなこと。絶対にあるわけない。……っ。そんなこと、絶対に有り得ないっ!」
またその手紙をビリビリに破り、窓際へと運ぶ。窓を開けると、冷たい風が吹き荒れていた。
「信じろあおい。絶対に大丈夫だ!」
大きく窓を開け外へしっかり腕を伸ばし、寒空の下にまた真っ赤な花びらを散らせた。
❀ ❀ ❀
もう一度ポスターを印刷し直し、六カ所の掲示板へと貼りに行ってから数日が経ち、気付けばあっという間に金曜日。ここ最近は、ポスターがちゃんと貼られているか。朝と毎回の休憩時間、そして放課後も、確認しに行くのが日課になっていた。
ひとまずあれからポスターが破られることはなかった。多分以前のように警告のつもりだったのだろうが。
「(にしても、犯人は一体誰だ。今回だけでなく、先生のお見舞いに行った時もだ)」
それにツバサは、あの時『二人の男が来た』と言っていた。
だからきっと、この学校に『共犯者』がいる。しかも、葵のことをよく知る人物だ。
「(……ダメダメ。今はクリスマスパーティーに集中っ!)」
放課後になり、参加者の集計を回収しに各クラス回っていた。そして最後のクラスへ行こうと思ったら、ある空き教室に見知った姿を発見。
「(こんなところで、一体どうし――――)」
そっとドアの隙間から顔を覗かせようとしたけれど、そこから信じられないようなものが視界に飛び込んでくる。ガンッとハンマーで頭を殴られたような衝撃に、足下から崩れ落ちそうになる。



