「……やっと、笑っていただけた」
「えっ?」
「いえなんでも。それよりも、ご用というのは?」
「あ。……実は、クリスマスパーティーを生徒会主催で行うので、その参加人数を各クラスの委員長にお願いしているんです」
「……そうなんですね。さぞお忙しいでしょう。私に、何かお手伝いできることは?」
「え?」
「集計以外に、お手伝いできることはないかと思いまして。あまりにもあなたが、生徒会の仕事を楽しそうにしているものですから」
「そ、そう言っていただけるだけで十分ですよ?」
「しかし……」
「……でしたら二つ、お願いしても?」
「! はい、何なりと」
葵はプリントを指差した。
「是非たくさんの生徒に参加してもらいたいんです。月雪くんには、頑張ってクラスのみんなへ宣伝をお願いします」
「はい。もちろん。もう一つは?」
指をずらして、下に書いた文章を指差す。
「当日参加してもらう人に、ツリーの飾り付けを一緒にしてもらおうと思っているんです。その飾り付けはこちらで準備しているんですけど、一般的なものだけではなく生花をツリーに飾ろうと思っていて。お花でいっぱいのツリーにしてあげて欲しいんです」
すると彼は、顎に手を置いて何かを考え込んでいる様子。
「もしかして月雪くん、当日は参加できそうにないですか?」
「え? ああ、いえ。すみません。ここの、ダンスのところを見ていたんです。あなたと踊れたらいいなと」
嬉しそうに顔を綻ばせる彼に、つい恥ずかしくてかあっと体が熱くなる。
流石、四分の一でも外人の血が入ってるだけのことはあるのかもしれない。
「わかりました。それでは、クラス全員参加させてご覧に入れましょう」
「強制は止めてくださいね?」
「もちろんです。けれど、私にはできないことはありませんよ」
「――!」
重ねるなと、言われてもそれは、無理な話だ。



