「……そうですか。まあ頭がよかったから仕掛けに気がついたのでしょう。他にはどのようなことを?」
┌ ┐
おっと、ごめんごめん
それじゃあ二つ目
お前らが親しい関係なのかって疑ってる
└ ┘
「……二日目は、プラネタリウムとそこの文化館の展示を見て、植物公園で押し花を使った工作をして、夢の国のような世界でたくさんの綺麗な花を見たわ」
┌ ┐
……そっか
まあいつかはバレるんじゃないかって
思ってたよ
……なら、これから少し気をつけないと
└ ┘
葵が少し俯いたせいで影が差し、表情がよりいっそう暗く見える。
「……そうなのですね。確かそういった施設へ行かれるのも初めてでしたよね? 押し花では何をお作りに?」
┌ ┐
悪い葵
バレたのはお前のせいじゃない
多分、俺のせいだ
└ ┘
シントは、いつもなら曲がる角を曲がらず、真っ直ぐ進んでいく。どうやら彼は、会話が終わるまで気がつかれないように遠回りしているようだ。
「……わたしは、スマホケースを作りましたの。ほら見てシント。とっても可愛く出来たと思わない?」
┌ ┐
どういうこと?
シントが一体何ができるの?
わたしの指示以外で家から出てないのに
└ ┘
「……これは。とても可愛らしく出来たんですね。お嬢様にぴったりです」
┌ ┐
家政婦には言ってあったんだけど
お前が修行に出た時だと思う
……俺がみんなを道明寺に呼んだから
└ ┘
「……ありがとう。それから三日目は首里城に行って、伝統工芸の体験をして、お菓子工場の見学をして、真っ白で綺麗な灯台を見に行ったわ」
┌ ┐
でもシントが悪いわけじゃないよ?
シントに何も言わずに出て行った
みんなに心配を掛けてしまった
わたしが悪いんだから
└ ┘
本を正せば葵が悪いのだ。初めから話をしていれば、シントがみんなを道明寺に呼ぶことも、みんなと友達だと勘づかれることもなかったのだから。



