星の砂にもいろいろな種類があって、中にはカラフルなものも。葵は、小さな小瓶に入った、緑色の砂が入っている星の砂をGET。みんなも、ダイビング組のお土産を見ていたので、店の中をうろうろしていた。
「(キサちゃんは色違いでいいよって言ってたから、ピンクの星の砂を買ってあげて……と)」
葵が頼まれた分はあっという間に終わったけれど、まだみんなは商品と睨めっこしてるみたいだった。なので、店先のベンチに座って待っていることに。
「…………」
葵は、ぼうっと雲が流れていく様子を見ていた。
「……天気、悪くなることなくて、よかったな……」
よく晴れて暖かい日が続いたので、本当に旅行日和だった。
「帰りもあの船に乗らないと。でも大丈夫。あれは大きいし、距離も行きと比べて少ないからあっという間だ」
けれど、思い出してしまってまた気分が少し悪くなる。
「ひゃっ」
頬に冷たい感触がした。
振り返ると、そこには「驚いた?」とペットボトルを持っているオウリが。
「オウリくん。もおービックリしたー」
「ははっ。大成功! はいこれ。あーちゃんに。どうぞ?」
そうして彼が渡してくれたのは、はちみつレモン味の飲料水。葵は目を見開いて彼と手渡されたそれを交互に見るが、オウリはにっこり笑ったままだ。
「あーちゃん気分悪そうだったから、それでも飲んで少しは落ち着いたらいいんだけど」
「あ、ありがとう。オウリくん」
「いいえー。ドウイタシマシテー」
「あれ? ど、どうしてそんなに素っ気ない?」
「ううん。あかねから頼まれたお土産が多かったからとか、そんなことないー」
「は、ははは……」
確かに、土産のことで一番焦っていたのは彼だからね。
「……おれももう、あーちゃんから離れないよ」
「え? お、おうり、くん?」
「さっきの石のヘビの話」
オウリは、そう言って葵の横に腰掛ける。
「おれはもう、何があってもあーちゃんから離れるつもりはない。放してなんかあげないんだから」
「……うん。ありがとう、オウリくん」



