転生したら不良と恋する恋愛小説の悪女でした。


『さっきから無神経なことばっっかりいって、失恋に泣いてる女の子を慰めもしないで失礼なこといったり!しかも猫ちゃんの名前にセンスないとか!酷すぎない?!』

 

……お…っと。




わたくしは今、自分でも非常にびっくりしております。




ど、どど、どうした!!!



落ち着け!止まれ!止まるんだ私の口!相手は暴走族!

命が惜しくないのか!



必死に自分の口に停止命令を出すけど、お馬鹿な私の口は止まってくれない。



大人にならなきゃ。とかどの口がほざいてたんだろうか!




『今まで猫なで声出したり媚売ったことは本当に謝るわ!それはごめんなさい!!でもそんな風に無神経なこと言われる筋合いないんだけど!!何か企んだら許さない?…何も企んでねぇわ!!!!ほっとけや!!!!!!あと黒豆は絶対あんたより私の方が好きだから!!!』




あー。



これは生きて帰れないわ。



思考と感情が噛み合わないってこういうことを言うんだろうな、なんてどこか冷静な私がそういった。



しかも企んだら許さないっていったのこの人じゃなくて永井藍斗のほうだしね。

でもほら、ね?

勢いがその…。



あと最後のやつ絶対いらなかった。何で余計な喧嘩売った?

名前にセンスないって言われて腹立ったからって言わなくて良かったんじゃない?



そこまで考えて、ハッと我にかえると…身体中の熱が秒速で下がっていくのがわかった。



私は今何をした?何をいった? 





 




だめだ。





前が見れない…。