「…何だその間抜け面。あんたそんな顔できたんだね」
男を誘う顔しかできないかと思ってた、と鼻で笑った和泉夕緋は、何を思ったのか木の上からピョイっと飛び降りてきた。
おま、なんで降りて……!?
言われた嫌味なんて、頭に入ってきやしない。
そんなの何てことないってくらい、脳内警報がガンガン鳴っている。
だって相手はあの鳳凰幹部よ?!
なんで黒豆探してたらあんたが出てくんのよ!!
くそっ!どうやってこの場を切り抜けよう?!
無視とかできないじゃん?!(今してる)
変なやつだと思われて!(もう思われてる)
目をつけられて!(もうつけられてる)
最終的に消される…?!
なんてことがあっていいはずがない。
だめよ。李和、真剣に考えなさい。
ぐるぐるぐるぐる…
必死に思考を巡らせた。
