転生したら不良と恋する恋愛小説の悪女でした。

それにしても…



…………暇、だなぁ。







最後の一口をぱくりと口に放り、弁当箱を閉じた。

別に、寂しいとか思ってるわけじゃない。




ただ本当に、暇なだけで。

無意識のうちに、大きなため息がこぼれた。








……………………あ。そうだ!!





昨日の猫ちゃん、ここらへんにいるかな?



あのキュートで薄情な子猫の姿を思いだし、さっきまでの憂鬱がどこかへ飛んでいく。





思い立ったら即行動。

昨日と同じように、弁当箱をしまったランチバックをベンチに置いて、いるかいないかもわからない猫ちゃんを求め茂みへとむかった。




『おーい、ねこちゃーん』



呼んでみたところで「はーい」なんて返してくれるわけじゃないんだけど。




ガサッ…



茂みをかき分け、昨日猫ちゃんがいた場所を確認してみるも、……いない。



まぁ、ずっといるわけじゃないもんね。

猫なんて気紛れだし。




『猫ちゃんに遊んでもらおうと思ったのに…』



少しだけ《会えるかな》なんて期待していた気持ちが小さく萎んでいく。






しょうがない。

一人寂しくツムってフィーバーするか。





ぶーっと唇を尖らせ、ベンチへ戻ろうとまわれ右して、のんびりダラダラ足を動かす。









「にゃーん」





え?






その時確かに、あの薄情な猫ちゃんの鳴き声がきこえた。