転生したら不良と恋する恋愛小説の悪女でした。




『行ってきます!』

「いってらっしゃい!」




少し涙ぐんでるお母さんに見送られ、家を後にする。




あの感動の包容後、私がまさかあんなことを言うとは思ていなかったのであろうお母さんは泣き出してしまって。



私と陽の二人で落ち着かせたんだけど…大変だった。



そのせいでメイクの時間が少し押しちゃっていつもよりナチュラルになってしまった。



陽には「お前のせいで朝から災難だ」とか言われるし。

エロ本だけじゃなくて隠し持ってるAVもごみにしてやる。





…あ、でも。



お母さんからは着まわしのきくワンピースを。

出張中のお父さんからは私がずっと欲しかったブランドものの香水が贈られてきており。



…生意気な弟からは【美人になれる100の方法】という謎の本を貰った。




我が弟ながらプレゼントを選ぶセンスが一ミリもないなと思いながらもまぁ、くれたことが嬉しいので…やっぱりAVを捨てるのはやめたげよう。




ただしエロ本は燃やす。