そのあと、みんなで久し振りに帰ろうということになりそうだったのだが。
「(くいっくいっ)」
「ん? どうしたのオウリくん」
彼の服の裾を引っ張られて呼び止められる。……もしかして。
「病院、だね」
「(こくり)」
彼も進む時が来た。しかもどうやらヒエンに連絡していたみたいで、迎えも来るらしい。
それに乗って、百合ヶ丘まで一緒に行こうということだった。
「でも、車乗れる? 軽トラだったら乗れないんじゃ……」
〈今日は違う車で行ったから大丈夫!〉
流石。見た目はそんな風に見えなくても、お金持ちには変わりないらしい。
みんなには病院に行ってくることを伝えたが、なんだか不安そうな顔だった。
「大丈夫だよみんな。心配しないで?」
「葵。桜李。……無理はするな」
アキラの言葉に、葵は驚いて目を見開いてしまった。
そして、その言葉をしかと受け止めて、ゆっくりと頷く。
「……うん。ありがとう、アキラくん」
みんなも、できることなら行きたいという顔をしていたが、葵がそれは断った。大人数で赴くと、きっと驚いてしまうだろうからと。



