そのあと何とかみんなを落ち着かせ、年末のクリスマスパーティーに向けて会議を進めた。
クリスマス当日は、恋人たちはきっとそっちを優先させるだろうし、自分たちの会社が主催している人もたくさんいるため、毎年日にちをずらして行われている、生徒会主催のパーティーだ。
基本自由参加のため強制ではないが、生徒会メンバーが主催しているだけあって、参加者は毎年多いそう。
「キサちゃん、去年はどんなことしたの?」
「あっちゃん去年来てなかったの?」
「うん。ごめんね? みんなが主催してくれてたのに」
「全然いいよー。お家が忙しかった?」
「……うん。そんな感じ」
「そっかそっか。まあ、そんなに特別なことはしないよ」
キサが教えてくれたのは、殆ど後夜祭に似たパーティーだった。
違うことと言えば、仮面がないことと、体育館をクリスマス仕様に装飾し、真ん中に大きなツリーを準備すること。
「クリスマスケーキってどうしてるの?」
「お店に特大のを作ってもらって、みんなで切り分けていく感じだよ」
「ケーキ入刀~ってやつ!」と、手をぶんぶん振りながら楽しそうに笑うキサに、そういえばと、偽結婚式のことを思い出す。
「トーマさんとしたんだっけ、ケーキ入刀」
「うん。……なんかあいつの手、やけに震えてたからさ? なんでそんなに緊張してんのかと思ったんだけど……よく考えたらあれ、笑い堪えてたんだね」
うん。それはきっと間違いではないと思う。
「(指差して笑う気満々だったからな、あの人……)」
あの頃がすでに懐かしいなと思っていると、「でも、やっぱりなんか違うことしたいよね~」と言うキサに、葵も大きく頷いて同意した。
「わたしもそう思う! たとえばなんだけど――――」
葵の提案に、みんなは真剣に耳を傾けてくれていた。
「……とか、どうよ」
「さっすがアオイちゃん!」
「そうだな。ちょっと検討してみるか」
「ちょっと待ちなさいよ。ごっちゃごちゃになりそうなんだけど」
「ま、それも楽しそうで有りじゃね?」
「よ、予算大丈夫かなあ?」
「……?」
「まあ、ダメだったら理事長からくすねれば良し」
「いや日向、そこはせめてお願いにしておこうよ」
なんだかんだでそのあとクリスマスパーティーの内容も決定。日取りは年内最後の登校日だ。
しかし、そのクリスマスパーティーの前に、二年生には修学旅行が迫ってきていた。
「(修学旅行か……)」
きっとすごく楽しくなる。たくさん写真を撮っておかないと。



