「道明寺 葵さん。オレは、あなたが好きです」
告白と同時に腕を引かれ、彼の腕の中に閉じ込められる。
「左手首に巻いたのは、もう一つの意味もあったから。二つ目はお前に……アオイに、オレの気持ちが届くまで諦めないってことを。勝手だけど誓ってた」
「ち、ちかく」
喋ろうとすると、ぐっと力を入れられて「まだ途中だから待て」と阻止された。
「それなのによう、誓いが成功するって確信してるし。オレが相手に届かせるまで諦めないって信じてくれちゃってるし。それができるまで、ちゃんと見ててくれるって言うからよう」
そっと体を離して、チカゼは葵の頬に手を添えてくる。
葵は、本気で焦っておりました。冷や汗どころか脇汗びっしょり。
「終いには、屋上から飛び降りるくらいだっけか。大喜び、してくれんだろ?」
「あ。あのですね。ちかくん。わたし。そんなことになってるだなんて全然知らなくて……」
胸を押し返そうとした葵が彼から離れようとした時にはもう、おでこにキスを落とされていて。
「そんなんもう、頑張るしかねえじゃん」
真摯な瞳に、向けられる愛に、かああっと顔が熱くなるのを止められない。
「……お。真っ赤じゃん」
体の力が抜けて、危うく倒れそうなところをまた彼に抱き留められる。
「ま、返事はわかってるから、今はいらねえよ。それでもオレは、お前が誰かのもんになるまでは絶対諦めねえ」
「ち、ちかくん……っ」
「つか、誰かのもんになんてさせねえ。……それぐらい、オレもお前にべた惚れなんだ。いい加減わかって」
少しだけ、申し訳なさそうに眉を顰めて。でも、嬉しそうな顔で。
「……なあ。オレのこと、好きになって?」
より一層、力を入れて抱き締められる。
「ははっ。……マジ、かわいすぎ」
耳元でそう囁かれたあと、デレデレな顔で彼からそんなことを言われるとは思っていなくて。あまりにも恥ずかしくて、慌てて彼の胸に顔を押しつけるようにして逃げる。
「……何お前。オレに襲って欲しいわけ」
「なっ?! ち、ちがっ」
「違うか。オレがお前食いたいだけだわ」
そう言って彼は真っ赤になった葵の耳をぱくりと口に含み、甘噛みしてくる。
「……あ。ぅ……」
そして、ちょっとだけ舐められた時、ついに葵の限界が。



