すべてはあの花のために④


「……あ、おい……」


 こいつならわかるんだろうって。何となく、思ってた。



「もうチカくん。みんな心配してるぞ」


 ――たとえ自分が、どこにいたって。


「独りになんか、させてあげないんだからね?」


 ――独りに、なりたいって思ってたって。


「見捨てないって、さっきも言ったじゃない」


 ――見捨てないで。いてくれるんだって。


「ちゃんと見てるって。そう言ったでしょう? さっきも。春にも」


 ……ちゃんと、見ていてくれるって。



「寒くない?」


 オレがたとえ。独りでいたって。


「大丈夫だよ。もう、寂しくないよ?」


 オレが。つらいって思ってたって。


「だって、わたしが」


 だって、こいつが――。


「いるんだからね」


 ……いて、くれるから。



「(そう言ってくれるだけで、オレは――)」


 ――もう、寂しくなんかねえ。