「それではトーマさん、また日曜日に遊びましょう!」 アヤメは朝から家事諸々で忙しそうだったので、さっきたくさんハグをしてもらった葵は現在、玄関でトーマに見送りしてもらっていた。 「葵ちゃん、地図だけでちゃんとお寺まで辿り着ける?」 「わかりませんが、これも修行です!」 「ついて行きたい! ほんと! ほんとにそこまでだから!」と駄々を捏ねるトーマを「それじゃあ修行の意味ありませんから!」と引き剥がして、葵は無事に桐生家を出立したのだった。