『あ、ありがとうございましたあー(男の足が綺麗ってどういうことだあ……)つ、続きましてエントリーNo.14の方! ステージへどうぞ!』
「行ってくるね~ん」
やけにノリノリのキサが、トントントンと階段を上がっていく。
『それではまずは女性の方から行きたいと思います! ノースリーブのシフォンワンピースですね~。カラーはワインレッド! そしてあれは、コクーンワンピースですね! 足下はシックに黒のパンプスで合わせ、胸元も黒いネックレスで大人っぽい印象です! 彼女の雰囲気が、可愛らしさから大人っぽさに、そしてどこか小悪魔のような、そんな雰囲気が漂ってきます! 先程まで下ろしていた髪もハーフアップで、大人な女性に早変わりです!』
特技の披露の際、最後のドレスコードに合わせて黒をベースにしたネイル柄へ変えたのだろう。よく考えている。
『続きまして男性の方ですが……おお! 彼もとてもよく似合っている! 黒いパンツにグレーの、少し光沢が掛かったジャケットを羽織っています! そして黒いタイに、ネイビーのストライプが効いたベストを着ていますね! ここに少しだけ遊び心を感じます!』
ステージの真ん中で向き合った二人は、何かを話している。やはり話した後はどちらも満面の笑顔になって、先程の正装というきちっとした雰囲気から一転、楽しいパーティーを感じさせてくれる。
葵が見えていた彼らの表情は、帰ってくるまでずっと笑顔だった。
「(本当に珍しいこともあるもんだ。……拝んどこ)」
『ありがとうございました! とても楽しそうな雰囲気が伝わってきましたね! ……さあ皆様、お待たせしました。最後のエントリーNo.15のお二人はステージへお上がりください!』



