すべてはあの花のために③


 残った大人組――――。


「どう、したんだろうね。アオイちゃん」

「そうやね。何があったんやろうな」


 二人は、服を脱がずに湯船に浸かっていたため、今は冷たい風が当たってより寒い。


「言わんでくれって、葵ちゃん言うとったけど」

「それはできない。【約束】は違えたらダメだ。そっちの方が先だったからな。……アオイちゃんには申し訳ないけれど」


 二人はそう言って更衣室の方を見つめる。


「アオイちゃん、スッキリはしませんでしたけどって言ってたね」

「そうやな。けどあれ以上言ったら、バレるとこやったからなしゃあない。『あいつ』の存在がバレんように教えられるんは、さっきのが限界や」

「そうだね。まあ、彼女にこのことを教えることはないだろう」


 ふうと、二人は小さく息を吐く。


「……ここを追い出した、五十嵐組に恨みを持つ二宮道場の出の奴らと」

「カナの彼女と先生を襲い、スパイとこの組を内側から壊そうと計画していた奴らが」


 ――――実は、同一人物たちだってこと。