そのあと、着替えとキサを持ってきたアカネとカナデが、露天風呂に戻ってきた。
キサは入ってきた時に「ぎゃ!」っと潰されたような声を出して驚いていたが、テキパキと葵を着替えさせる準備をした。
「取り敢えず今は入って来んな!」と言われ、男共は寒空の下露天風呂の中に取り残されてしまった。
「日向は」
「布団の準備してくれてるよ」
「そう。カナも知ってたのね」
「え。……も、ってどういうこと」
あ、ヤバいと思った時は、もう遅い。
アキラとアカネは、ぽろっと言ってしまったツバサにため息をつく。
「おい。どういうことだよ」
「――!」
「ねえ。アカネもアキも、何隠してんの」
その三人に便乗して、シオンとマサキも軽く睨むような目で様子を窺っている。
「……俺らから話せないんだ。ごめん」
「アタシも悪かったわ」
「でもこれだけ言っておく。『これ』は勝手に人に聞いちゃいけないこと。知りたかったら自分で彼女に直接聞くこと」
アカネに、「言い過ぎだ」とアキラとツバサが突っ込みを入れるが。
「しょうがないじゃん! つばさクンがぽろっと言っちゃうのが悪いんでしょ!」
「だから! さっき悪かったって言ったじゃない!」
「喧嘩してる場合じゃない」
そんな様子の三人に、他のみんなは首を傾げている。
「……取り敢えず、俺らから言えることは何もない。早く葵を寝かせてあげよう」
アキラがそう言ったと同時に、キサから入ってこいという合図が来た。
アキラ、ツバサ、アカネはすぐに更衣室へと向かう。
「(……一体あの三人は何を隠してるんだ。いや違うか。ヒナくんもだ)」
「(一体何だってんだよっ。あいつ、何であんなに冷たくなって……)」
「(あーちゃん……)」
カナデ、チカゼ、オウリの三人も、後に続いて更衣室へ入っていった。



