「葵ちゃんのその強さの秘密はなんや」
「昔、ある方に教えていただきました。自分の身を自分で守れるように。それが理由で、最初は初めました」
「最初は、ってどういうこと」
「……ある時からは、『強くならなければいけなかった』ので」
葵は目を閉じた。
だから、この質問もここで終わりだ。
「それじゃあ、アオイちゃんのその異常なほどの記憶力や洞察力、推理力はどこで培ったの?」
「…………」
葵は初めて黙り込んでしまった。
話そうかどうか迷っているようだった。
「……生まれ持った能力、でしょうか」
苦しそうに、葵はそう言った。
これが、彼女が話せる限界のようだ。
「ありがとう。じゃあ最後に一つだけ。ここに嫁ぎに来てくれる?」
「は、はひ?」
何をまたそんな冗談を言っているのかと思ったけど、どうやら彼は真剣のようだった。
マサキもどうやら聞きたかったことみたいで、全くと言っていいほど驚いていない。



