すべてはあの花のために③


 二人が同時にそう問いかけてくる。
 どうしようか。答えようにも……。


「ザックリし過ぎて、答えようにも答えられません」


 葵がガクッと項垂れると、二人は驚く。


「答えてくれるの?」
「答えてくれるん?」


 これもまた同時に聞いてくる。


「だから、答えられればと言ったじゃないですか。ザックリし過ぎて、そんな質問にわたしは『わたし』としか答えませんけど、それでいいんですか?」

「それはダメ!」
「絶対あかん!」


 そう言って二人は何から聞こうかと悩み出している。


「それじゃあ俺からや。なんで葵ちゃんの情報は調べても全然出てけえへんの」


 マサキが根本から聞いてくる。


「詳しくは言えません。『道明寺だから』としか」


 そう言うと、二人は目を細める。


「道明寺は普通の、昔から続いてる財閥の一つでしょ? それなのに、なんでアオイちゃんの情報だけ隠そうとするの」

「それには『わたしだから』としか答えられません。ごめんなさい」


 葵は申し訳なさそうに、二人にそう言った。
 二人も、このことに関してはこれ以上聞くのはもうやめてくれた。