「……あの五人なら、恐らく檻の中だろうね」
「(やっぱり五人。でも……)どういうことですか」
「葵ちゃんが捜しとる奴らは、いっつも揉め事を起こしよったし何回もサツの世話になってん。流石に俺らも、そんな奴らおったらここの組も落ちぶれてしまうから、あいつらをここから追い出してん」
「そうそう。それがサツに捕まったって聞いたから、多分まだ檻の中だと思ったんだよ」
そんなことをさらっとこの二人は言っている。
「それはいつの話しか、わかりますか」
「え? いつやったかな~。紫苑さんわかる?」
「全然知らないし。捕まったって聞いただけだし」
そう言って二人は首を横に振るだけ。
「(でも、アカネくんはそのことを知らなかった。だからさっきは、マサキさん側の人たちの経験者に飛びかかってたんだから)」
まあ気にしないでおこう。悩み出すのが癖になっては困る。
「(でも、あとでこのことをアカネくんに報告しておかないと)」
そうして葵は未だに首を振っている二人に視線を戻した。
「ありがとうございました。スッキリとはいかないですけど、そのことが知られてよかったです」
まだモヤッとはしてるけど……と思いながら葵がそう言うと、二人は動きを止めて視線を向けてくる。
「では、お答えできればいいんですけど。お二人も、わたしに聞きたいことがあるんですよね?」
それを皮切りに、二人の瞳が一気に真剣みを帯びる。
「そうだね。もしよかったら教えて欲しい」
「ほんまのこと言うと、包み隠さず教えて欲しいんやけどな」
今度は二人が葵に問いかける番だ。
「アオイちゃん、君は一体、何者なんだ」
「葵ちゃん、あんたは一体、何者なんや」



