「アオイちゃん大好きだあー!」
「――?!」
ぎゅーっとカナデが抱きついてきたのだ。そんな二人を見て、生徒会メンバーはブチ切れ寸前。
「アオイちゃんッ!」
「はっ、はいっ?!」
バッと離れた時、何故か彼から【いい香り】がした。
「(…………えっ)」
そう思っていたらすぐ、彼が爆弾を落とす。
「俺は、もし明日振られても絶対に諦めないから! 俺は負けず嫌いだからね! 絶対にアオイちゃんを振り向かせてみせる! アオイちゃんに好きになってもらえるよう頑張るから。だから……覚悟、しておいて」
彼は葵を引き寄せ、ほっぺにキスを落とした。
――――……みんなが叫んでる。
組の人たちから抜け出した生徒会メンバーがこちらに駆けてきて、葵とカナデを引き離している。カナデは文句を言われながらも、なんだか嬉しそうだ。
葵も、誰かはわからないが、みんなに叫ばれてる。
でも葵は一人、その世界から取り残されたかのように、まわりの音が聞こえなくなっていた。
「(あの香りとあの言葉。……さっきの人って、もしかして……カナデくん?)」
でも、それなら何故顔を隠さないといけなかったのかわからない。
「(……ううん。彼を捜すのは止めよう。わたしは変わるんだ。彼のおかげで変わったんだから。……わたしも、ちゃんと進もう。彼らとともに)」
カナデへの返事は、もう決まっている。
それでも返事を待ってもらったのは、葵自身も彼にきちんとその気持ちを伝えてあげたいと、嘘偽りなくそうしたいと思ったから。
「(ごめんねカナデくん。でも、わたしの気持ちもちゃんと知って欲しいから。整理するまで、待っててね)」



