「俺は女の子が大好きです!」
ドンガラガッシャンッ!
まるでどこかの漫才のように、その場の全員がずっこけた▼
「でも! 俺は家族も大好きです! 大好きなんですっ!」
そう続けたカナデの言葉に、起き上がろうとしていたみんなの動きがピタリと止まる。
「俺も、勘違いしてた。みんなはちゃんと知ってるんだと思ってたから、家族を信じられなかった。でも、みんながこうしてたのは全部俺のためなんだと思って、腹は立ったけど嬉しいこともあった。アオイちゃんの言うとおり、みんな話してなかったんだ」
「だから……」と、カナデは握り拳を作り……――叫ぶ。
「すっげー嬉しかったけど、お前ら何してくれちゃってんの!?」
彼女の伝言も俺に伝えらんねえのか!? ああん!?
おいマサキ! 伝言伝えらんねえのはお前の方じゃねえか!
アオイちゃんに言う前に、自分がしたこと改めろ!
しかも可愛いアオイちゃんに何してくれちゃってんの!? 後でぶん殴る!
あとお前ら! 主の間違いを正すのもお前らの仕事だろうが!
お前らも、後で全員ぶん殴る!
最後に親父!
……よくも今まで、人の恋路を邪魔してくれたなあ!?
いろいろ文句があり過ぎて、ぶん殴っても全然足りねえ!
「……それでも、俺のこと心配してくれたことに変わりはないんだよな。ありがとう。でも、もう大丈夫だ。俺の大切な友達がいつの間にか守ってくれたみたいだから」
これからは家にも帰ってくる。ここは大切な場所で、お前らは大切な家族だから。
「今まで、ありがとう。俺も、みんなが大好きだよ」



