それでも女の子は好きだったから、最低女にばかり手は出した。
いろんな話を聞いて、こいつはまあ襲われてもしょうがないって思いながら。襲われても知らねえとか思いながら。ま、俺この頃荒んでたからね。
え? 今?
……そんな気持ちはもう持ってないよ。
だから、俺が人を警戒してるのは、俺と関わったら酷いこととかされちゃうから。それと、本気になった時は相手を本気で守ってやりたいと思ったから。
そういう女に近付いたのは、俺なりに襲った奴らの情報を聞いてたりしていたから。そいつらのこと、俺は一番警戒してるんだ。
先生はさ、まだ眠ったままなんだ。
俺のせいだから、お見舞いにもまだ行けてない。
昔の彼女にもね。会えてないんだ。
……会いたいよ? 会えることなら。それに返すものもあるし。
でも、そんな資格俺にはないから、まだ行けてない。
ちゃんと彼女たちを襲った相手を見つけ出すまで、俺はいろんな女から情報を聞くつもりだし、会いに行かないって決めてるから。
それから、親父がみんなに命令して異常なくらい俺のことを守ってくれてるって知った。だから俺は、みんなに心配かけないよう、人にあんまり気を許さないようにしたんだ。だってまた、五十嵐組を恨んでる奴らに、俺が気を許した人が狙われちゃいけないから。
……そうならないように、マサキにはアオイちゃんのこと、ちゃんと言っておいたつもりだったんだけど。どうやら、親父は勘違いしちゃったみたいだね。
アオイちゃんのこと、友達なんだってちゃんと言ったのに。
そこでもちゃんと言ったでしょ? アオイちゃんは、途轍もなく強いからねって。
ぶっちゃけちゃうと、アオイちゃんなら大丈夫だと思ったんだ。
アオイちゃんなら、俺を守るとしてもきっと自分の体を売ったりはしないだろうって。……逆に向こうが可哀想なことになるだろうなって。
だから。アオイちゃんには手を出さない方がいいよーって。そういうつもりでマサキに話してたのにさー? ちゃっかりうっかり、手出しちゃうんだもん。
しかも最初はいろんなとこ触られたって言うしー。俺、アオイちゃんならすぐに手が出ると思って安心してたのに!
もう他の男に体触らせないでよ! 触っていいのは、後にも先にも俺だ――……いえ。すみません。なんでもないので拳、下ろしてもらっていいですかね……。



