そんな葵とマサキは目を合わせてにやりと笑う。
「紫苑さん。先に言っときますけど、ちょっとやそっとじゃそこのお嬢さんはやっつけられませんよー」
「はっ。何言ってんのマサキ。これだけ大人数いて生きて帰られるわけないじゃん」
彼がそう言い切るや否や、葵は着ていたブレザーを投げ捨てた。
そしたら隣から「ブッ」っと言う声が聞こえた。どうやらマサキにぶつけてしまったらしい。ごめんなさーい。
「親父さん? わたしと賭をしませんか?」
葵の顔には、微笑みの仮面。
さぞ、彼は殺したくなったに違いない。
「何言うとるんや!」
「いい加減にせえよ!」
「こんのクソ尼!」
「お前なんかサツ行きじゃ! ぼけ!」
うん。まあそうかもしれないけどね?
ちょっと外野は黙っててね?
「あなたが絶対にないと思うことをして見せましょう。……そうですね。一つはわたしがここにいる全員。まああなたはよしとしますか。そんなバカでも、彼の父親ですから?」
そう言うと、マサキ以外の男共から射殺すような視線を向けられる。それはもちろん。
「……バカ、だって?」
目の前にいる彼もその一人。



