急ピッチでストレッチをしようとした葵を、陰から飛び出してきた人影が庇うように前に出る。心強い助っ人たちだ。
「加勢するよお!」
「(こくり)‼︎」
アカネとオウリが、お互い背を預け、柔道と空手を駆使しながら男たちと向き合う。
「手出すぞ」
「お前ら! オレはぜってえ許さねー!」
アキラとチカゼもお互いを信頼しきってるのか、お互いが補い合いながら拳と蹴りで男たちと戦う。
「アンタ腕鈍ってないでしょうね」
「そっちこそ、文句言う暇あったら早くやっつけてよ」
ツバサとヒナタはどこから持ってきたのか、木刀を持っていて、彼らも背を合わせて相手に容赦なく斬りかかっていく。
「み、みんな……!」
どうやらキサは、彼についていてくれているようだ。彼に手を出すことはまずないだろう。……でも、彼を女性と一緒にしておくのはきっと不味い。
「ヒエンさん。それからそこのビビりんちょ三人」
いきなりみんなが出てきて驚いている四人に、急いで声をかける。
「そこの体育館の壁を曲がったところに、男の子と女の子が一人ずついるはずです。女の子は必ず守ってあげてください」
葵の言葉に、一番近くにいたツバサとヒナタが驚いていた。
「(きっと彼らも、戦えはしなくともそこまで来てるはず)」
「ごめんなさい。大急ぎで行ってやってください」と言うと、大きく頷いた彼らは、ダッシュで葵が言う方へと走って行ってくれた。



