『獲ったどおーッ!』
マイク渡されての第一声がこれですか!
『すみません。つい嬉しくなりまして』
彼はポリポリと頬を掻いていた。
『えーっと。それではこの場をお借りして。この度は、コンテストに参加していただいた皆様、並びに見に来てくださった皆様、そしてうちのクラスに投票してくださった皆様! 本当にありがとうございました! 私たちがこうして優勝できたのも皆様のお力添え合ってこそ! だからといって優勝賞品は渡せなくて申し訳ないんですけど!』
会場がどっと笑い出す。彼はそういうことに向いているらしい。
『でも、本当に皆様素晴らしい方ばっかりで、本当に誰か一人に投票するだなんて苦痛だったのではないでしょうか!』
会場には頷いている人がたくさんいた。
『それもこれも、ここにいる生徒会の人がたくさん出たからです! どうしてくれるんですか!』
え? もしかしなくても怒られてる?
『あなたたちのおかげで、すっごい大会が盛り上がったと言っても過言ではないんです! いいえ、大会だけじゃありません! ここまで今回の文化祭をしっかり陰でたくさん支えてくれたこと! さらに生徒会ライブでたくさんの人たちに元気と勇気と感動を与えてくれた彼らこそ! 表彰されるべきだと思うんですけど! 皆様はどう思いますか?!』
生徒会メンバーは驚きすぎて目を見開いている。こんなの予定にはないはずのことだ。
『どうですか理事長! 彼らにも何か贈っていただけませんか?!』
彼がそう言うと、会場も「りじちょー!」と叫び出す。すると、ステージ袖からひょっこり現れた理事長が。
『イイよ~』
と二つ返事。
『一応生徒会の仕事のうちではあるんだけど……彼らは他クラスにも沢山尽力したみたいだしね。私からはまた、特別に何か用意させてもらうとするよ』
そう言って理事長は、さっさとステージを降りていった。
生徒会メンバーはよくわからないままだったが、アキラが会場にお礼をし『まだ終わってません。帰るまでが後夜祭です』と言って、やっぱりザワっとなった。
『皆様、本当にありがとうございます。有難く受け取らせていただきますね。それでは! 3-S代表の方に、もう一度大きな拍手をお願い致します!』
会場から大きな拍手が送られ、彼はステージを降りていった。
『……それでは皆様。只今より始まりますは仮面舞踏会。お手持ちの仮面を着け、最後の【願】のひとときをお過ごしください――……』
キサの声に合わせ、生徒会メンバーも深く礼をする。
しばらく拍手は鳴り止まなかった。



