「……よし。みんな、準備はいいか」
「どうやら講堂内は満員のようです。どうぞ」
「どうやら席が足りないようです。どうぞ」
「どうやら立ち見の人もいるみたいです。どうぞ」
「その人数も途轍もないそうです、どうぞ」
「みんなビビってるんですか。どうぞ」
葵の言葉に、円陣を組んだみんなはピシリと固まった。
「やっぱり生徒会はヘタレの塊……」
「よ、よし! 絶対成功させるぞ!」
「お、おう!」
「(ごくり)」
「やれやれ……」
時間になり、ビーッと言う機械音とともに、壇上の幕がゆっくりと上がっていく。徐々に見えてくる絶景。綺麗な色取り取りのサイリューム。どこかから出てきた、メンバーの顔写真が貼られたうちわ。誰かが作った横断幕。それらが一気に、視界に入ってくる。
幕が上がりきる前に、ヒナタのバチの音が聞こえた。始まりの合図だ。いち……にの……、さんっ!
「(……――いくぞっ!)」
――最初はやっぱり、盛り上がる曲で!



