――――観客席。
「は? なんで、あいつ。あんなの着て……」
今までずっと見回りをしていたチカゼが、ここで初めてステージを見た。
「……言葉になんて、できるわけねえよ」
ただ呆然と、見ることしかできなかった。
――――反対側のステージ裏。
葵が向こうから上がってきたのが見える。
「……葵。すごく、綺麗だ」
「うん。それぐらいしか、言えないね」
「…………」
彼らも、ただただ彼女の姿を見つめることしかできなかった。
――――講堂。
「ちょ、今コンテストが大変なことになってるんだって!」
「え? どういうこと?」
「一番最後の人たちが本当にヤバいの!」
「だから、どういうことよ!」
その頃、講堂の裏側では――……。
「おうり! 準備できた?」
アカネのその声にオウリがグーサインを出す。
「じゃあ…………繋げるよ!」
フィーリングカップへと移る前に一度、講堂のスクリーンを下ろし体育館を映し出す。
「え? なにこれ……」
「生中継……って、ことよね?」
講堂でも、体育館の様子が映るようにアカネとオウリの計らいでLIVE中継している。
「成功、したけどさあ」
「……」
二人もただただスクリーンに釘付けになる。
「……あおいチャン。綺麗だね」
「……(こくり)」



