すべてはあの花のために②


 流石に遅いと思ったのか、ツバサとアカネがアキラを連れて部屋の扉を開けた。


「何やってんだあー!」


 抱き合ってたのを、アカネとアキラが剥がしにかかる。「えー。もうちょっと……」とカナデは駄々を捏ねていたけれど、三人の目が怖かったのでやめておいた。

 カナデとはここで別れて、今日は四人で下校。


「アンタ、カナは一緒じゃなくてよかったの?」

「うん。大丈夫です!」

「でも一緒に帰ろうとしたから、あおいチャンはあの部屋まで来てくれたんじゃないの?」

「そうなんだけどね? カナデくんがダメだって言うのでー」

「でもなんだか嬉しそうだな葵」

「お! 流石アキラくん!」

「(褒められた!)」
「(いちいち喜んでんじゃないわよ)」
「(あきクン、デレデレー)」

「行き帰りは無理だけど、学校では大丈夫だと思うって! というわけで一歩前進したのですっ!」

「ということは、<監視 その7 ーカナデの場合ー>がちゃんと加わるのね?」

「? 何のこと?」

「いや、葵は気にしなくていい」

「そうだよお」

「(それにしても……やっぱり、カナデくんと一緒に帰らなくなって、嫌な感じはなくなったな)」


 流石に意識をしてなかった頃はわからなかったが、それでも体育祭の前辺りから、少し妙な感じはしていたのは確かだ。


「でも、このままじゃダメなんだよね」

「葵? どうした」

「ん? ……文化祭、楽しみだなと思って!」