すべてはあの花のために②


 そう言って今度は顔を近づけてたところで、大きな音を立ててアカネ登場。そして思いっ切りアキラと葵を引き離しにかかる。


「もうあきクン! 何やってるのお!」

「葵を食べてた」

「あきクン最近変態化しすぎだから!」

「へ、変態……?」

「うむ。それは同感だ」

「そういうことさらっとあきクンがやっちゃうから、かなチャンの存在が薄くなっちゃうでしょう?!」

「……そういうこと?」

「無意識かっ! もうあきクン交代! 授業でも糖尿病教室でも、永遠に受けてればいいよ!」

「茜が冷たい……」

「最近アカネくんも結構言うようになったからねえ」


 そう言いながら、アカネがアキラの背中を押して生徒会室から追い出した。


「あおいチャンもあおいチャンだよお! なんで攻撃しないの!」

「す、すみませぬ」

「普段あれだけ強いのに、どうしてこっち系には弱いんだあー!」

「め、面目ない……」


 葵はしゅんとなってしまった。


「まあ反省してるならいいんだ。……ちょっとあおいチャンに聞きたいことがあって」

「みんながいる前じゃ、聞けないことだね」

「うん。……襲われた時、『おれと似た柔道』をした人は何人いた?」

「アカネくん……」

「大丈夫。別に敵を取ろうとか、そんなことは思ってないよ? おれの柔道は、自分と自分の大切な人を守るためのものだから」

「それならいいけど……」

「でもおれは、あおいチャンを守るためだったら、思いっきり使わせてもらうから」

「……ふふ。それは心強いね?」


 アカネの真っ直ぐな言葉にほっとした。
 ふっと緩んだ葵の表情を見て、アカネもやさしく笑っていた。


<監視 その3>
 アカネの場合
(※真面目な話をしても結局は和む)