「ごめんけど俺はパ〜ス」
やっと話したと思ったら、彼の周りだけ雰囲気がおかしい。
「文化祭も近いし〜? 作品作りにも専念したいからねえ~」
彼はそう言うや、さっさと生徒会室から出て行った。
「葵、気にするな。圭撫は」
「うん大丈夫だよ。ちゃんとわかってる」
彼があんな話し方をするということは、少なくとも『何かを警戒している』ということだから。
「それはそうと、アカネくんは大丈夫なの? 文化祭の作品」
「うん。絵は完成してるから、あとはかなチャンが文字を入れるだけ……なんだけど」
彼は、一度そこで言葉を句切った。
「……かなチャン、ここんとこ様子がおかしくて。つらそうに文字、書いてるから……」
アカネの言葉に、今度はみんなの表情がつらそうになる。
「(そっか。これは、みんな知ってることなんだ)」
そういえばツバサやチカゼは、彼があんな風になってしまった理由に見当がついているみたいだった。
「それにしても、アンタ短いのも似合うじゃない」
考えに耽っていたせいか。話題を変えようとしてくれたツバサに、一瞬返事が遅れる。
「ッ、え? ……そ、そうかな……?」
「? アタシはそう思うけど……」
切った毛先をくるんと指先に巻き付けながら触れたツバサは、その遅れた一瞬に首を傾げる。
「……い、いやー実は、今まで短くしたことがないから、ちょっと抵抗があって……」
「あおいチャンすっごい似合ってるよお!」
「~♡」
アカネとオウリに褒められて、「そ、そう?」と頬をポリポリしながら少し嬉しそうな表情だった葵に、ツバサはさっきの間は気のせいだと思うことにした。
この事件がきっかけで、葵は必ず生徒会メンバーと一緒に登下校することとなった。さらに、怪我が完治するまでの授業は全て欠席。生徒会室にて強制監禁されることに。しかも葵を一人にもさせないよう、みんなが順番で見張りもすることになった。
「(そ、そんなにわたしって信用ない……?)」
((自業自得))
「(――ぐはっ! ……っ。もうじわげねえ……)」
やっと話したと思ったら、彼の周りだけ雰囲気がおかしい。
「文化祭も近いし〜? 作品作りにも専念したいからねえ~」
彼はそう言うや、さっさと生徒会室から出て行った。
「葵、気にするな。圭撫は」
「うん大丈夫だよ。ちゃんとわかってる」
彼があんな話し方をするということは、少なくとも『何かを警戒している』ということだから。
「それはそうと、アカネくんは大丈夫なの? 文化祭の作品」
「うん。絵は完成してるから、あとはかなチャンが文字を入れるだけ……なんだけど」
彼は、一度そこで言葉を句切った。
「……かなチャン、ここんとこ様子がおかしくて。つらそうに文字、書いてるから……」
アカネの言葉に、今度はみんなの表情がつらそうになる。
「(そっか。これは、みんな知ってることなんだ)」
そういえばツバサやチカゼは、彼があんな風になってしまった理由に見当がついているみたいだった。
「それにしても、アンタ短いのも似合うじゃない」
考えに耽っていたせいか。話題を変えようとしてくれたツバサに、一瞬返事が遅れる。
「ッ、え? ……そ、そうかな……?」
「? アタシはそう思うけど……」
切った毛先をくるんと指先に巻き付けながら触れたツバサは、その遅れた一瞬に首を傾げる。
「……い、いやー実は、今まで短くしたことがないから、ちょっと抵抗があって……」
「あおいチャンすっごい似合ってるよお!」
「~♡」
アカネとオウリに褒められて、「そ、そう?」と頬をポリポリしながら少し嬉しそうな表情だった葵に、ツバサはさっきの間は気のせいだと思うことにした。
この事件がきっかけで、葵は必ず生徒会メンバーと一緒に登下校することとなった。さらに、怪我が完治するまでの授業は全て欠席。生徒会室にて強制監禁されることに。しかも葵を一人にもさせないよう、みんなが順番で見張りもすることになった。
「(そ、そんなにわたしって信用ない……?)」
((自業自得))
「(――ぐはっ! ……っ。もうじわげねえ……)」



