「――……これが、わたしが体育祭の時に隠していたこと全部だ」
気分は悪かったけれど、危ない目に遭わせたことに比べればどうってことない。ただ、みんなは黙ってしまったけれど。
苦笑を浮かべるアカネには、心の中で謝っておいた。一緒に隠し事させてしまってごめんねと。
「それから昨日のこと。チカくんが知らないことなんだけど」
そう言うと、みんなはさっと顔を戻した。
そして、昨日の男たちの中に関西訛りの男がいたことを話す。
「男は自分を依頼主だと言っていたけれど、多分……いや、絶対に違うと思う」
これは何となく彼も気づいていたのか、表情は崩さなかった。
「その男は、目的が『わたし』だとはっきり言ってた。それから」
『わたし』を連れて来いと言っている人物がいること。そしてその人が、大層ご立腹だということ。
「そして奴らが『わたし』を狙っている、最終的な目的は――」
――……わたしを、殺すことだ。
「これは、本当に昨日わかったことなんだ。体育祭の時の三人は、わたしを殺すまではしようとしていなかったから」
喉元で言葉が支えているように、どう言ったらいいのか。困った表情でみんなは徐々に視線を外していく。
「……みんなに、迷惑掛けてるのはよくわかってる。それでもわたしは、まだ……もう少しみんなと一緒にいたい。我が儘、言ってごめんなさい」
そう。これは、本当の気持ち。
「迷惑だなんて思ってない」
アキラがみんなを見つめる。
お前らもだろう? ――そう言いたげに。
その視線にみんなは大きく頷いてくれた。……一人を除いて。



