その後、警察が到着し、チカゼとキサは詳しい経緯を話していた。その様子を、後から来た三人は傍目に見ながら、先程のことを話している。
「……ねえアキくん。さっきのって……」
「ああ。行方不明になってた兄だ」
「そのお兄さんが、どうしてあの子の執事やってんのよ。というかどうして、アンタはそんなに驚いてないわけ」
アキラは一度、目を閉じた。言おうか言うまいか、考えるように。
「すうー……」
――ペシッ!
――バシッ!!
「はっ!」
アキラの寝た振りは失敗に終わった▼
「アキくん。もうその手は通用しない」
「いい加減にしなさいよアキ」
「……話せば長くなるんだが」
「じゃあ今日はアキくん家に泊まりで」
「徹夜か……」
「そんなに嫌なの?!」と言う九条兄弟に、アキラはクスッと笑う。
「いや、ただこの話には葵が必要不可欠なんだがなと思っただけだ」
「まあ、そうかもしんないけど」
「それよりもアンタ、アタシたちに話してないことあるでしょ。イヤーカフの時のこと」
突っ掛かってくるツバサに、アキラは素直に嫌そうな顔をした。
「翼キライ」
「はああん?!」
「まあまあ」
アキラに掴みかかろうとしているツバサを、どうどうとヒナタがしばらくの間落ち着かせていた。



