「……あおいチャン、本当に大丈夫?」
葵とカナデは帰り支度をしていた。
「うんっ。もう大丈夫だよ! ん〜一体どうしたんだろうねえ。まあ気にしないで?」
「あおいチャンがそう言うなら……」
「それはそうと! アカネくんはしっかりこれからのことを話すんだぞ! ……みんな、素直にね?」
「わかってるってばあー!」
「じゃあアカネ、明日それ持ってきてね」
カナデは、今朝必死に担いできた大荷物を指差す。
「え? 今から返しに行かないの?」
「流石に俺の体力と筋力が持たないから、それは無し」
葵の軟弱リストに、カナデが堂々と加わった。
「かなチャンいい? 変なことしたら許さないからね!」
「大丈夫だってー。俺はそんなことするような奴に見えるんですかねー」
「「もちろん」」
「即答ですか。ま、いいけど。じゃあアオイちゃん、帰るよ」
するとカナデが、何故か葵の前にしゃがみ込んだ。
「へ? どうしたの? 今頃になって顔面痛い?」
「それはもういいから。早く乗って」
「ええ!? 嫌だ嫌だ! 絶対に無理!」
「乗れ」
「っ、……だ、ダメだよ! わたし重いし! それに家まで行く気――」
でしょう?! と言い切る前に、腕を捕まえられて引っ張られる。彼の背中にぶつかった勢いで、そのまま乗せられた。
「ちょ、カナデくん!!」
「じゃあアカネ。また明日」
「じゃあねえ〜!」
カナデはそう言って道場を後にした。



